JTTMAコラム

こんにちは！JTTMAの小澤です。

今日は腰にお悩みのある方に対してのアプローチ方法について、タイ古式マッサージのライン理論から考えていきたいと思います。

動画も併せてご覧ください！

腰のお悩みがある方へのアプローチ方法 解説

タイ古式マッサージの３つのラインについて

タイ古式マッサージには、棘突起の真横を通る「背中のライン１」「背中のライン２」「背中のライン３」という３つの重要なラインがあります。

特にライン３では、降りてきたところで腰方形筋へのアプローチが可能になります。しかし、従来の方法では腸骨稜まで行かずに背骨周りだけを施術して、そのまま下に流していくパターンが多くなっています。

背中の筋肉について詳しく見ていくと、腰痛の原因となる腰方形筋は１２胸椎から腸骨稜に向かって付着する筋肉です。また、腸肋筋も腰部では真っすぐ下に降りるのではなく、少し外側に向かって腸骨稜の３分の１程度のところに付着しています。

従来のアプローチの課題

このような筋肉の走行を考えると、真っすぐ上からアプローチするだけでは、なかなか効果的にアプローチできない部分があります。

しかし、腰痛を抱える方の多くは、まさにこの部分に問題を抱えています。適切にアプローチできれば、リラクゼーション目的のお客様からも「すごく気持ちよくてスッキリした」という感想をいただける重要なポイントなのです。

筋肉の付着を理解した効果的なアプローチ

腰方形筋と腸肋筋は、どちらも少し斜めの角度で付着しています。この角度を正しく理解してアプローチすることで、腰部への施術レベルを大幅に向上させることができます。

実際の腰部アプローチの実践方法

実際に腰部へアプローチする際の手順をご説明します。

腰方形筋は外側に向かって少しカーブしながら、仙骨の前面や腸骨稜の３分の１のところに付着しています。この筋肉に対してアプローチする場合、上からではなく、少し斜めからアプローチする必要があります。真っすぐ押すだけでは適切な効果が得られません。

具体的な手技のポイント

上からアプローチしがちな施術者が多いのですが、効果的に行うためには以下の手順を踏みます：

1. 施術者は少し一歩下がり、頭の方向に体を斜めに向ける
2. 差し込むような形で圧をかける
3. 横臥位（横向きの姿勢）でのアプローチが特に効果的

様々な手技のバリエーション

親指以外にも、肘や前腕を使用することで、より効果的なアプローチが可能です。斜めに少し入れていくような角度で圧をかけ、圧をかけて抜く動作を繰り返します。

圧のコントロール技術

この際、反対側の手で反対側の大転子を抑えることで、圧のコントロールが格段にしやすくなります。このように意図的に「壁」を作ることで、自分の圧が入りやすくなり、腰痛や腰回りのだるさを訴える方により効果的にアプローチできるようになります。

解剖学的理解による施術レベルの向上

腸肋筋の走行パターンを理解し、筋肉が真上ではなく斜めに付着していることをイメージできるようになると、施術時の角度まで自分でしっかりと考えながら施術することができるようになります。

伝統的知恵と現代解剖学の融合

タイ古式マッサージは東洋医学の流れを汲み、古くからアーユルヴェーダの伝統を受け継いできました。長年の経験の積み重ねによって「ここを押すと効果がある」という知恵が蓄積されています。

しかし、これらの経験的知識を解剖学的にも説明すｄることができます。伝統的な知恵と現代の解剖学を組み合わせることで、より効果的な施術方法を構築できるのです。

このように解剖学とタイ古式マッサージを結びつけることで、アーユルヴェーダの良さを保ちながら、根拠のある施術を提供できるようになります。

まとめ

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それでは、また次回お会いしましょう。ありがとうございました！