JTTMAコラム

【座位施術】 どうしよう!?腕の伸び感を感じてもらえない!そんな時の対処法


こんにちは、JTTMAの小澤です。

座位施術中、こんな経験はありませんか?

いつも通りの流れで施術を進めているのに、「あれ、クライアントが全然伸び感を感じてくれていない」「やっている手応えがない」と感じる瞬間。

「本当に効いているのかな……」と不安になる気持ち、よくわかります。実際にクライアントに確認してみると、「伸びてないよ」と言われてしまうこともありますよね。

今回は、そんな時にどう対処すればいいか、解剖学の視点からヒントをお伝えします。

 

こちらの動画を参考にしてください。

身体が柔らかいクライアントへの対応

タイ古式マッサージの施術の中には、腕の裏側(上腕三頭筋)のストレッチが含まれることがあります。

このとき、肩を屈曲させ、肘を屈曲させるポジションを取るわけですが、身体の柔らかいクライアントの場合、そのポジションまで持っていっても「伸びている感じがしない」とおっしゃることがあります。

これは施術の問題ではなく、解剖学的な理由があります。

 

上腕三頭筋の見落とされがちな機能

上腕三頭筋には、あまり意識されていない重要な機能があります。それが前腕の回内という動きです。

肩と肘を屈曲させるだけでなく、最終ポジションで手のひらを回内方向(内側)に向けてあげることで、上腕三頭筋がより強くストレッチされ、クライアントに伸び感を感じてもらいやすくなります。

 

解剖学的に考える「距離を離す」アプローチ

それでも伸び感が出ない場合は、筋肉の起始・停止の位置関係を考えてみましょう。

上腕三頭筋の起始は肩甲骨の関節窩(上腕骨頭がはまる穴)の下側にあります。そこから腕の後面を通り、肘に停止します。

つまり、起始と停止の距離を物理的に広げてあげることがストレッチの本質です。

具体的には、クライアントの手を引きながら、背中側から肩甲骨を前方へ軽く押し出すようにします。クライアントの肩甲骨側についている腕をやや前方に突き出すイメージです。これによって上腕三頭筋の起始と停止の距離が広がり、しっかりとした伸び感が生まれます。

実際にこの方法を試すと、クライアントの腕がプルプルと震え始めることがあります。それだけ筋肉に刺激が入っている証拠です。

 

「柔らかくすること」が目的ではない

ここで一つ、大切なことをお伝えしておきたいと思います。

クライアントの気持ちよさを引き出すために伸び感を提供することは大切です。ただ、解剖学的に考えたとき、そのクライアントにとってこれ以上柔軟性を高める必要があるのか、という視点も常に持ってほしいのです。

すでに十分に柔らかい身体に対して、さらにストレッチを加えることが本当に必要かどうか。無闇にストレッチすることが正解ではありません。

この前提を踏まえたうえで、今回の技術を活用してみてください。

まとめ

座位施術で腕の伸び感をクライアントに感じてもらえないとき、試してほしいポイントは次の3つです。

  1. 肩・肘の屈曲に加え、前腕の回内を加える(手のひらを内側に向ける)
  2. 肩甲骨を前方に押し出し、筋肉の起始と停止の距離を広げる(円運動を大きくするイメージ)
  3. そもそも、そのクライアントにストレッチが必要かどうかを見極める

解剖学の知識を施術に応用することで、タイ古式マッサージの対応力は大きく広がります。「なぜ伸びないのか」を理屈で考えられるようになると、施術中の判断にも自信が持てるようになりますよ。

 


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