JTTMAコラム

【肩こり解剖学】 肩甲骨前傾を起こす筋肉とアプローチ方法


こんにちは、JTTMAの小澤です。

「肩こりにアプローチしているのに、なかなか変化が出ない」――そう感じたことはありませんか?

肩こりの原因はさまざまですが、見落とされがちなポイントのひとつが肩甲骨の前傾です。今回は、肩甲骨を前傾させてしまう筋肉に絞って、解剖学的な背景とアプローチ方法をお伝えします。

 

こちらの動画を参考にしてください。

肩甲骨の前傾とは

肩甲骨が前にお辞儀するように傾いた状態を「前傾」といいます。この前傾を引き起こす要因は、骨盤のゆがみや背骨のアライメントなど多岐にわたりますが、今回は筋肉の視点から考えていきます。

注目するのは、肩甲骨の前面に突き出た骨のランドマーク、**烏口突起(うこうとっき)**です。鎖骨と肩峰(肩甲骨の端)を結ぶ線の下をたどると、コリコリとした硬い突起に触れることができます。これが烏口突起です。

 

烏口突起に付く3つの筋肉

烏口突起には、以下の3つの筋肉が付着しています。

① 小胸筋(しょうきょうきん) 肋骨側に向かって走行する筋肉で、烏口突起を前下方に引っ張ります。

② 烏口腕筋(うこうわんきん) 上腕の内側に向かって走る筋肉で、腕の動きと連動して烏口突起に張力をかけます。

③ 上腕二頭筋の短頭(たんとう) 烏口突起の外側に付着し、肘の屈曲や前腕の回外に関わります。

これら3つが緊張・短縮すると、烏口突起が前方へ引っ張られ、結果として肩甲骨全体が前傾方向へ引き込まれます

 

アプローチの基本:肩甲骨の後傾ポジションをつくる

施術の出発点として、まず肩甲骨を後傾方向に誘導することが重要です。

肩甲骨の後面に手を当て、前面(烏口突起まわり)にもう一方の手を添えます。後面の手はお尻の方向へ、前面の手は上方向へスライドさせることで、肩甲骨を後傾ポジションに誘導できます。このポジションを保持するだけで、前述した3つの筋肉に対する軽いストレッチが始まります。

 

各筋肉へのアプローチ方法

上腕二頭筋(短頭)のストレッチ

上腕二頭筋は肩関節と肘関節の屈曲に関わるため、伸展方向にアプローチします。ただし、腕を後方に伸展させると肩甲骨も一緒に前傾方向へ動いてしまいます。

そこで、膝の内側で肩甲骨の下角(かこう)を固定しながら上腕を後方に誘導します。肩甲骨が動かない状態をつくったうえで、前腕を回内方向(内側に回す)にするとストレッチが深まります。

烏口腕筋のストレッチ

烏口腕筋は肩関節の内旋に関与します。肩甲骨を固定した状態で、**上腕を内旋しながら水平伸展方向(床に向かう斜め後方)**に誘導します。このアプローチで烏口腕筋を効果的に伸ばすことができます。

小胸筋のストレッチ

小胸筋は呼吸と連動するアプローチが効果的です。

肩甲骨を後傾方向に保ちながら、クライアントの呼吸を感じてください。息を吸うときは筋肉が収縮しているため、吐くタイミングに合わせてストレッチを深め、吸うときに少し緩めるというリズムを繰り返します。

クライアントの呼吸とセラピストの動きがマッチするとリラックス感が生まれ、機能改善と施術の質が同時に高まります。

 

施術の変化を評価に活かす

この3つのアプローチ(小胸筋・烏口腕筋・上腕二頭筋短頭)を試みて姿勢が改善したり、可動域に変化が出たりすれば、これらの筋肉がそのクライアントの肩甲骨前傾の主な要因である可能性が高いといえます。

変化が確認できたら、その筋肉が硬くなった背景――日常での姿勢や身体の使い方――について説明してあげると、クライアントの理解と信頼が深まります。

 

まとめ

今回は、烏口突起に付着する小胸筋・烏口腕筋・上腕二頭筋短頭という3つの筋肉が肩甲骨前傾に関わるメカニズムと、それぞれへのアプローチ方法をお伝えしました。

すでに行っている施術の中に、今回の視点をひとつ加えるだけで、結果の出やすさが変わります。ぜひ日々の施術に取り入れてみてください。


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それでは、また次回お会いしましょう。ありがとうございました!

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