【大腿直筋】 前ももの張りの原因と触り分け・ストレッチ方法を解説
こんにちは!JTTMAの小澤です。
階段の上り下りでブレーキ役になったり、腿を持ち上げる時に働いたりする筋肉「大腿直筋」。クライアントの腿の前面に張りや疲労を感じることは多いですが、実はこの筋肉、ただ漠然と腿の前面を触っているだけでは、なかなか正確に捉えられません。
今回は、大腿直筋を他の筋肉としっかり触り分けるコツと、効果的な施術・ストレッチの方法について解説していきます。
こちらの動画を参考にしてください。
大腿直筋はなぜ触り分けが必要なのか
大腿部前面には、大腿四頭筋として大腿直筋・内側広筋・外側広筋・中間広筋という4つの筋肉が存在しています。この中で大腿直筋だけが唯一の二関節筋であり、股関節の屈曲と膝の伸展という2つの動作に関わっています。一方、残りの3つの広筋は膝の伸展のみに関与する単関節筋です。
この違いを理解しておくことが、触り分けの第一歩になります。
触り分けの実践方法
まず、膝を伸ばす動作にギューッと力を入れてもらいましょう。この状態だけでは、大腿直筋よりも他の広筋群の収縮の方が強く感じられます。
そこから、踵を持ち上げるように股関節を屈曲してもらうと、先ほどよりも表面で硬さを感じる筋肉が浮き上がってきます。それが大腿直筋です。この2段階を比較しながら触ることで、しっかりと触り分けができるようになります。
起始・停止を意識して触る
大腿直筋の走行をイメージしておくと、触察がぐっとやりやすくなります。
- 起始:下前腸骨棘(上前腸骨棘のすぐ内側下にある骨の出っ張り)
- 停止:脛骨粗面(膝の下あたり)
この骨盤と膝を結ぶラインの上に大腿直筋があることを意識しながら触ると、位置がつかみやすくなります。
施術のポイント
クライアントの腿の下にセラピストの足を入れて、前腕で大腿部前面にアプローチする方法がおすすめです。
このとき注意したいのが、ただ前腕を「ゴリンゴリン」と転がすようにしてしまうと、大腿直筋ではなく他の広筋の上を表面的に転がるだけになってしまう点です。皮膚が動きすぎないように軽く抑えながら、筋肉そのものをしっかりと捉えて圧をかけていきましょう。
大腿直筋は痛みを感じやすい部位でもあるので、急に強い圧をかけるのではなく、ゆっくりと捉えながら圧を加えていくことが大切です。また、手を回内ポジションにすると柔らかい部分が当たりやすく、回外方向にすると尺骨が当たって痛みを感じやすくなるため、クライアントの様子を見ながら調整してください。
ストレッチの方法
ストレッチは、筋肉の機能とは逆の動きを与えることが基本です。大腿直筋の機能は股関節の屈曲と膝の伸展なので、ストレッチでは膝の屈曲と股関節の伸展を組み合わせます。
ここで気をつけたいのが代償動作です。身体が硬いクライアントの場合、膝を曲げていく際にお尻が浮いてくることがありますが、これが出てきたらストレッチの限界というサインです。坐骨を軽く抑えながら、代償動作が出ていないかを目と手で確認しつつ進めていきましょう。
なお、大腿直筋以外の広筋を伸ばすだけであれば、膝の屈曲だけでも十分に伸びを感じられます。クライアントによっては、股関節の伸展まで入れなくても腿の前面が十分に伸びる方もいるので、必ずしも股関節伸展まで行う必要はありません。基本的な機能を理解しながら、クライアントの身体に合わせて調整していくことが大切です。
まとめ
大腿直筋は、股関節の屈曲と膝の伸展という2つの動作に関わる唯一の二関節筋です。この機能を理解していれば、他の広筋との触り分けがしやすくなり、施術もストレッチもより的確に行えるようになります。
筋肉がどこにあるかが分かれば、走行も自然と見えてきます。解剖学の知識と施術の技術を結びつけながら、実践を重ねて感覚を磨いていただければと思います。
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それでは、また次回お会いしましょう。ありがとうございました!
